第一世代・・・「面付保安帽」の誕生
働く人を守る個人用安全保護具の1つ、「保護メガネ」は、作業中、思いがけず発生する飛来物や薬液の飛まつ、空気中に浮遊する粉じんから大切な眼を守ってくれます。
働く人を守る個人用安全保護具の1つ、「保護メガネ」は、作業中、思いがけず発生する飛来物や薬液の飛まつ、空気中に浮遊する粉じんから大切な眼を守ってくれます。
ST#133-DP-S
ST#101-EP-S
ところで、1975年、労働省により新たに告示された「保護帽の規格」に基づき、ST#133型は「飛来落下物用保護帽」として検定を取得しました。衝撃吸収ライナーを入れるとシールド面の収納スペースがとれないことから、より安全な「墜落時兼用型」の検定取得は、断念せざるを得ませんでした。
1990年代になると、労働基準監督署の方々の強い指導もあり、衝撃吸収ライナーの入った「墜落時兼用型保護帽」を使われる方が増えてきました。特に「墜落時兼用型保護帽をかぶらないと入場できない」という建設現場が増えて、 シールド面付きのヘルメットにも墜落時兼用型のニーズが急激に高まりました。
1998年、帽体と衝撃吸収ライナーのわずかな隙間にシールド面を収納する工夫をして、ST#131型が完成、「墜落時兼用型保護帽」の労働省検定を取得しました。衝撃吸収ライナーに押されて、シールド面の動きがやや悪い製品でしたが、シールド面付きヘルメットの用途を広げる画期的な新製品でした。
ST#141EZV-S
2001年秋から2002年の秋までは、当社にとって雌伏の1年でした。この間、当社技術陣が取り組んだのは、1つはシールド面の動きの向上であり、1つはシールド面の質的向上です。
シールド面の動きは、根本的に機構設計をやり直し、試行錯誤の中からようやく光明が見えてきました。
一方、シールド面自体の性能アップを図るため、それまでプラスチック板を曲げた加工品だったものから、メガネレンズと同じ射出成形品にすることにしました。
HGシールドと名付けた新しいシールド面は、あるメガネメーカーの全面的な技術協力の下に開発され、歪みや表面強度で従来品とは比較にならない高性能を得ることに成功しました。
下の写真は、新旧のシールドの歪みを視覚的に捉えるために、偏光フィルターを通して撮影したものです。写真左の従来品では虹色の帯が乱れて歪みが確認できるのに対して、写真右のHGシールドでは、虹が均等に広がり、歪みが少ないことがわかります。
左:旧型シールド面、右:新型HGシールド面
ST#177-SH